ひとでなし

年の瀬も押し詰まり、鳩山内閣の菅直人国家戦略相ら主要閣僚が、東京都が失業者の年越し宿泊施設としたオリンピック記念青少年総合センターを視察したと報じられた。遅い。訪れることと共に、政府の取り組みが遅い。危機感がない。
1990年代からの雇用への規制緩和政策が、官民を問わず雇用システムを派遣労働者中心に変えてしまった。打ち続く不況の波は、企業を守るためとして派遣労働者にその犠牲をシワ寄せしている。毎年、30,00人を超える自殺者を生み出す国とは何なのか。泉州の地で学ぶ高校生が、二親とともに生活費を得るためにアルバイトで疲れ果て、学校へ通えずに退学を余儀なくされている現状を報道機関は無視している。
無策の数々は目に余る。

抗すべき労働組合は歴史的に「企業の収益悪化(説)、経営の危機(説)」に弱い。経営状態・収支の点検なしに尻馬に乗り、組合費を納めてくれる組合員だけを守ろうと働く。

いま現在、雇用問題に関しての『文章』を書く人は多い。
しかし、今日の状態を予想しているかのような小説がある。7年前の2002年に「雇用と自殺」を巡って、書いた作家がいる。

舞台は江戸期の京の町。終身雇用制と年功序列賃金を擁護し、現代に照らし合わせる著者は、「澤田ふじ子」さん。『公事宿事件書留帳6 -ひとでなし-』(幻灯舎文庫)がそれだ。
内容には触れることができないが是非とも結末の、経営者への叱責と引退勧告。解雇者全員の現職復帰を命令する血の通った政治を、現代に求めたいものだ。お勧めの1本である。

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この記事へのコメント

scoop ai
2010年01月03日 10:28
自殺者が多い国、問題のある国である。
命を自ら絶つ事は、神経の病と、とらわれがちであるが、しかし、その病に至るまでの経緯が問題ではなかろうか?
日本の国、弱者切捨て御免の政策・社会に異議をもっと伝えていきたいものである。
ゆりかごから墓場まで、みんなが幸せに暮らせる日を望みたい。
今後も、不道徳な社会に警鐘を鳴らして頂きたくコメントしてしまった。
今後のご活躍を祈る。

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